CLとは?
「CL」とは、「Classifier(クラシファイアー)(類辞)」の略で、手話特有の表現方法です。言い換えると【ある観点で同じ仲間に分類する、あるいは分類した仲間】という意味とも捉えることができます。
手話には、「厚いもの」「薄いもの」「長いもの」「短いもの」などと表現する方法があります。これは世界の手話における共通の表現方法です。
例えば、「木」を考えてみましょう。
木は木でも「幹が太く立派な木」なのか「背は高いけど細く弱々しい木」、「小さい葉がたくさんある木」など色々な形のものがあります。
●例文
公園の中にある木の辺りで待ち合わせしましょう
この文章の中の「木」を表す時に、その位置で手首をひっくり返すような動きだけの手話辞典に載っている「木」だけで伝えようとすると、どのような様子の木なのかはわかりません。ましてや公園なので木はたくさんあるはずで、待ち合わせ時に迷ってしまうかもしれません。。
こんな木なのか、、
それともこんな木なのか
どのような木なのか、写像的に形状を表現したものがCLの表現です。
立派な1本の木を表現したり、葉っぱが垂れ下がっている様子を表現したりします。
これは固定語彙には当てはまらないため、手話辞典などには記載れされていないでしょう。
ジェスチャーに近い感覚かもしれません。
CLを使うことで、同じ文章でも、どのような木だったのかを表現でき、より相手に伝えることができます。
※ルナ先生の「手話表現爆上げ訓練/CLの練習をしよう #1」の動画より
ろう者が使う手話
ろう者は会話の中で固定語彙を使う割合はCLよりも少ないといわれています。
地域や年齢によって使う手話が異なる中で、ろう者同士が意思疎通できるのはCLを多く活用しているからだと思います。
※固定語彙とは、手話の本に載っている言葉のこと。
面白い話があります。
私が名古屋出身のろう者と東京出身のろう者と数名で香港に旅行に行った時のことです。
街で香港人のろう者に出会いました。もちろん、日本と香港は言葉が違うし、お互いの手話を読み取れるはずがないのにも関わらず、彼らは話が盛り上がり、30分以上路上で立ち話をしました。もし言葉が通じない聴者同士が初めて道で出会って会話をするとしたら5分も持つでしょうか?
なぜ、彼らの会話が成立したのか、、
それは、普段から固定語彙だけを使って会話しているのではなく、CLを多く使った会話をしているからではないでしょうか。またそれは世界共通なのだと思います。
彼らのコミニュケーション能力はとても素晴らしいと再認識した瞬間でもありました。
今でもFacebookで繋がり、たまにビデオ電話でお互いの国の手話を教え合っている彼ら見かけます。本当にすごいと思います。
手話を学習する人に知ってもらいたいこと
何度も言いますが、ろう者の会話は固定語彙だけに頼っておらず、固定語彙を知らなくても、CLを活用して意思疎通しています。
新しい固定語彙が定められてもろう者の中に浸透することはあまりないように感じます。ろう者にとってわかりにくいものも多いからです。
また自分の「語彙」が少ないからと手話単語ばかり覚えている学習者を見かけますが、いわゆる手話単語を覚えるだけでは、ろう者が使う手話にはほど遠く、【伝わらない手話】になってしまいがちです。
皆さんがろう者とコミニュケーションをとるために手話を学んでいるのであれば、ろう者が使う手話に近づける必要があるのではないでしょうか?
次の記事ではCLの練習方法をご紹介します!
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